2013年8月27日火曜日

Might and Magic X Legacy

Might and Magic 略してMM 11年ぶりの新作が遂に登場です!
春頃にリリースを知りまして、楽しみにしていたのですが9月の発売に先駆けて Early Release という形で 8/21 (日本時間では 8/22) から uplay/steam での早期アクセスが可能です。
Early Access 段階では Act1 のみのプレイでき、日本からでも uplay 経由での購入が可能です。今のところは steam では日本からの購入が不可能です。いわゆる「おま国」状態ですね。
29.99EUR。なぜユーロなんでしょうか。ドルにしてください。

MMシリーズは3と9しかプレイしてないのですけど、僕の青春を語る上では欠かせない。
開発元の New World Entertainment はとっくの昔に倒産し、 IP は UBI に引き継がれました。
ちなみに 2000年以降 ターン式ストラテジである Heroes of Might and Magic フランチャイズのほうが人気があるようで、本作 MMXL は HoMM6 の物語の続きとなっています。
Darkmessiah of MM とかいうサードパーソンのアクションRPGも Steam で買った気がしますが、もの凄いコレじゃない感に負けてやめました。
(MYST が観光地化した MYST Online くらいのアレっぷりでした)
本家 3DRPG である MM シリーズは 6 以降マス目を廃してスムースな移動になったようですが……まぁどうでもいいですね。

ストーリーを振り返りましょう。 HoMM6 は未プレイなので wikipedia のあらすじやらオープニングムービーやらを参考にしています。

Ashan 世界の Thallan 大陸が舞台です。
(MM シリーズでは複数世界がゲートで繋がっているのですね)
Ashan 世界は根源のドラゴンである Asha が作った世界です。 オープニングムービー最初のパラグラフで言われる Asha とはこの創造主のことです。
ここで光のドラゴン=Elrath, 闇のドラゴン=Malassa, 他四つのエレメンタルを司るドラゴン(Shalassa, Arkath, Sylanna, Ylath)が治める世界、それが Ashan です。そして異世界からの侵略者であるデーモンの陣営が争いを広げています。
さらに標準的なファンタシーの種族である、エルフ、ダークエルフ、オーク、ドワーフ、ゴブリン……。

(以下には Heroes of Might and Magic 6 の核心に迫る記述が含まれています。
プレイ予定の方は回れ右でお願いします)

オープニングムービーを見れば一通りあらすじは分かるのですが、太古の光のドラゴンと闇のドラゴンの代理戦争に端を発します。
この戦争で消滅した大天使ウリエルの血族が、復活のために人間のファルコン王朝の皇帝 Liam を騙して戦争を起こします。奇しくも第二の蝕(日蝕の間だけ、バリアが弱まってデーモンの侵攻を受けます)を前に人間とかつて闇に組みして天使を殺した Faceless の同士討ちを目論んだわけです。

世界の摂理を決めているのは6つのエレメンタルドラゴンですが、人間の世界を統治するのは Liam 皇帝率いる神聖帝国です。
戦争に巻き込まれたのは Wolf 領 Gehart 公爵と Griffin 領 Pavel 公爵。
グリフィン家の Pavel 公爵はオークの軍勢から領地を守る戦いで落命し、その魂は天使に奪われます。
彼には Slava という子供と既に高名なネクロマンサー Sveltana という姉が居ました。
数年後、 Pavel の跡を継いだ Slava には5人の子供達がおりました。
Sandor, Anton, Irina,  Kiril, Anastasya です。
彼ら全員を操ったり騙したりして、ギリフィン家の魂を奪い、天使の国を復活させるのがウリエルの目的でした。
5人の子供達はそれぞれ自分の敵と戦いながら、真実に辿り着きます。
これは主に Anastasya の功績が大きいです。彼女が操られて父である Slava を殺害し、取調官の Anton に安楽死させられて Sveltana にアンデッドとして蘇生されたことが Faceless 陣営との接点となり、それがウリエルを叩く材料となりました。
Kiril は天使を追って放浪し、 Iriana は Gehart 家に嫁いで投獄され、そんな Iriana を Sandor が助け、 Anton は Gehart 家を蹴ってギリフィン家に嫁いで来た母 Cate によりドラゴンナイトとして鍛錬され……と人間模様はかなり入り組んでいます。

Pavel も Slava も Faceless との戦争も天使達の復活のために利用されていたのでした。
ウリエルは兄である大天使長ミカエルを復活させ、軍勢を組織します。
最後の選択はプレイヤーと母 Cate に委ねられます。
闇のドラゴンの化身となった Cate の力を使って天使を滅ぼすか否か——。

本作のオープニングムービーによると、血の選択をしたようです。
全てが明るみに出たあと、ウリエルは逃亡を計りますが第二の蝕が起き、ウリエル、ミカエル、そして Liam 皇帝はデーモンにより殺されました。

本作の物語はアークエンジェルとの戦いの後、 Thallan 大陸の南西部の Agyn Peninsula から始まります。
皇帝の亡き後、帝国を継いだのは彼の幼い娘 Gwendolyn でした。
後に Uriel's Deception (ウリエルの裏切り) とされる HoMM6 の事件が公になり、帝国を支えて来た光のドラゴンや天使達の信仰が崩壊し、帝国はばらばらになっていました。
Gwendolyn が改革を進めるも保守派の反発に遭い、主に帝国沿岸部から崩壊が進んでいます。
そんな折、師匠の遺灰を故郷 Karthal に葬るべく、四人の冒険者が沿岸の町 Sorpigal にやってきます。
その冒険者たちが本作の主人公 Raiders (インディアナジョーンズの一作目であるレイダースと同じニュアンスですね)です。

物語に興味が出た人むけにはオープニングの日本語訳を載せておきます。
(まぁ、ろくでもない訳なので間違ってるかも知れませんが)
これだけ読めば、最初の町の会話は楽勝だと思います。

翻訳しながらなので全然進んでませんが、最初の町でクエストを二三こなしたところまでで言うと、ああ、これぞMMだぜという感じです。翻訳しながらというと大変そうに見えますが、ぶっちゃけこのシリーズは会話のメモを取りながらじゃないとクエスト進めなくなるのでそれほど違わないですよ。
世界を少しずつ知って行くステップも、遠距離攻撃をちまちまして雑魚を倒した達成感も……敵の巣に放火して山のような経験値を得る感覚はまだ味わってませんが。
強いて難点を上げると

  • 昼夜サイクルが早過ぎ
  • 時計の回転、逆じゃね?
  • 宿に泊まっても食料消費するんだけど…?
  • 今時マップに直接メモ取れないなんて…
  • 酒場がない!酒呑んでキャラクターをアヘ顔にできない!

くらいでしょうか。
MM3 のときは最初のクエストで地下のネズミ退治に行ったときでさえ相当苦労したのですが、今回迷う事もなくしれっとクリアできたあたりバランスはかなり易しめのような気がします。
酒場は別の町にはありそうですが、疲れた時や毒食らったときのキャラのアヘ顔を見ていると酒呑んだときも期待出来そうだなぁ、という手応えはありますね。

本ゲームをプレイするために 5 年ぶりに Windows PC を復帰させてみたのですが、 GeForce GTX 7800 ではクソ i5 ノートにありがちな無印 Intel Mobile HD にボロ負けのパフォーマンスです。
いかに古いマシンとはいえ、これくらいのゲームなら動くだろうと思ったのですが……ダメでしたねえ。
しょうがないのでウンコ i5 ノートでのプレイを強いられております。
うーん、不快適。
GPU より CPU ネックのような気がしますね。
設定の下げ方とパフォーマンスの伸びを比較してみるとこのプログラムあんまりチューンされてないなという感じも受けます。

本格的なロンチが楽しみであります。

Might and Magic X Legacy オープニング日本語訳

(Heroes of Might and Magic 6 の核心に迫る内容が含まれます)

オープニングムービーとナレーションの日本語訳です。
雑な訳なので間違っているかも知れません。大枠では合ってると思いますけど。

パラグラフはムービーの場面切り替わりです。

Opening:

夢というものの意味は Asha だけが知っています。
それは将来の悲劇を警告する予兆なの?
掠れた遠い記憶が、虚無の静寂であげた絶叫なの?
或いは…その両方?
誰かの祖先の、死の願い——ドラゴン達との契約は続いていたのです。

昨夜、私はある出来事の、鮮明なビジョンを夢に見ました。
酷い——思い出したくなくても、消えようとしない。
最後の瞬間の、過酷な弁明...。

物語は今、私達が「ウリエルの裏切り」と呼ぶ出来事から始まります。
今や伝説となった古の戦争ーーただ一度勃発した光の子供達と闇の子供達の戦争です。

大天使長ウリエルは、彼の血族を偉大な戦士や暗殺者を従えた Erebos の策略により虐殺され、その復讐を誓いました。

数世紀の間、ウリエルは憎しみに荒れ、復讐を計画。

第二の食の少し前、ウリエルと彼の審議官は Faceless が古代戦争の火種を再び燻らせようとしている証拠を見せました。

ファルコン皇帝 Liam は偉大な男でしたが大天使のもっともらしい決断に簡単に魅了され、闇の子供達に対する聖戦を布告しました。

そしてウリエルの兄弟であり、最も尊敬され畏れられている古代天使の元帥、大天使ミカエルが、猛攻を指揮するべく死から呼び戻されたのです。

しかしウリエルの計画には致命的な欠陥がありました。
彼は彼自身が企みに利用した人間たちの勇猛さ、物量を少なく見積もっていたのです。

何から何までウリエルの嘘だったと人は理解し、そうしてみればウリエルの言う証拠も賢い作り話に見えました。
殺人、妨害…… Faceless の仕業とされていたことすべてが、ウリエルの仕業でした。

"天使は嘘を吐かない"
そういう諺はあります。
だが天使は真実を言わなければならないという諺はありません。

ウリエルは正義の法廷から逃げ出しましたが——ドラゴンの審判からは逃れられませんでした。
ウリエル、ミカエル、そして Liam 皇帝は第二の食の業火に葬られたのです。

しかし負の遺産は残り、帝国を蝕み続けます。
ウリエルの裏切りの影響が明らかになると、この醜聞はほぼ帝国をばらばらに引き裂いてしまいました。

不信は帝国と同盟国の間で大きくなりました。
異議ある囁きは帝国裁判所の廊下至るところで聞かれました。
そして帝国の国境の外側で、植民地と保護領では独立の叫びが広がりました。

この混沌の洪水をどうにか鎮めようと、 Liam の女子後継者、若き Gwendolyn Falcon 皇帝は保守派の貴族にとりわけ評判の悪い改革を相次いで公布しました。

緊張は Agyn Peninsula にも伝わりました。
かつてのファルコン王冠の宝石、 Savage Sea の Karthal の大港はすぐにでも離反し、Free Cities との緩い同盟に参加しつつあります。

反逆者と帝国守備隊との衝突は繰り返され、略奪者が交易ルートを睨み、海賊が沿岸を襲撃していました。

ある風変わりな冒険者たちが、亡き師の遺志を全うすべく今初めて Peninsula にその脚で立ちました。
やがて伝説として知られるようになる彼らを、かつては単にレイダース(乗っ取り屋)と呼びました。
これは彼らの物語です。





The Narrator:
レイダースという名前は馬鹿にしているのではありません。
それは単なる略奪者や金と名声にしか興味が無い冒険者のことではありません。レイダースとは名高く、究極の名誉と勇敢さを信じる者です。
その価値は彼らの指導者でありハンマーフォールの戦闘の熟練者、 Owen の遺産です。

ある意味、彼らの師が彼らを Agyn Peninsula へ導いたとさえ言えます。
彼は Karthal の生まれで、その痛ましい死の直前、彼の教え子達に自らの遺灰を故郷に持ち帰り、祖先の隣に葬ってくれるよう頼んだのです。

師の遺志を悼み、彼らは一番の船に搭乗し、西へ向かうことを厭わなかったのです。彼らが降り立ったのは小さな平和な港、海沿いのSorpigal。このとき、彼らはこの旅がどれほど長く、どこへ続くのか知る由もありませんでした。