2013年11月11日月曜日

Rocksmith2014

Rocksmith 2014。
Rocksmith の待望の続編でございます。
本ゲームは市販のエレキギターを専用のシールドで PS3 などに接続してゲームに使います。

そんなのゲームになるのかよ……。

前作をプレイするまではそう思ってました。
倍音の多い弦楽器に置いて、弦の音をちゃんと分離して判定するのは難しい。勿論ポジションが合ってなくても音的に合ってればよかろうなのですが、それだって簡単じゃなかったのです。
ましてギターのテクニックにはミュートといった、波形的にはノイズに近くて判定しずらいものもありますから。

まぁそれでもチャレンジ精神は買わないとということで北米版を輸入してやってみたら、これがゲームになる。しかも面白い。
アンプシミュレータも搭載し、エフェクターなどもデザインできます。これがまた高性能です。

リアルギターを使うデメリットとしては、ギターが必要でチューニングしないといけないというのはありますが、これは仕方が無いです。
かなりバグってる感じがありますが、一応チューナーも入ってます。

続編が出たということで、これは買うしかありません。

どういうゲームかは、こればっかりは説明しずらいしスクリーンショット撮ってもどうしようもないので動画を撮ってみました。前作の曲を久々に2曲プレイしてみましたが……かなり失敗してますが……いや、というかダラダラ中継って言う割には二曲だけなんですよね。誰かが間違って紛れ込んでくる前にご飯食べに行きたかったんですよ。ごめんなさい。
PS Eye のマイクからの入力を拾えなくって、 Mac の内蔵マイクになってしまったようで音量がかなり小さいのでご注意ください。



メニューの曲選択に中割りがないのは動画が悪いからではなく、こういうものです。
HDMI で直接テレビから出しており、ディレイがあるせいか気持ち早めに弾かないと合わない感じありますが、前作もそうでした。
(Rocksmith 推奨は HDMI と avmulti ケーブルを併用し、音声を別にアナログで出力する低遅延環境です)

こんなに難しいのかよとビビる人もいるでしょうが、これはプレイヤーの練度に合わせて勝手に難易度が変わるシステムのためで、ゲーム開始時はもっと全然らくちんなアレンジで始まります。
何度もやれば勝手に難易度が上がっていきますが、予期せぬ上がり方をされると「あっ、あっ」ってなります。逆に言うと自分で設定できないということでもあります。
国産の音ゲーとはだいぶ発想が異なりますね。

でもってそのアレンジこそが重要で、簡単過ぎると弾いてるって感じがしない。難し過ぎると心が折れるし指が痛くなる。
今作 Rocksmith 2014 のアレンジはイマイチのよーな気がしてですね……。好みの問題でしょうけど曲も前作のほうが良かったと思う。
前作のセーブデータがあれば 1200 円でディスクインポートパックを買って前作の曲を今作でも遊べます。前作の DLC は無料で引き継げます。
前作を北米版でしか遊んでいない僕でも一応できました。(最初上手くいかなくて、前作のセーブデータのタイムスタンプを一度更新させてからストアでディスクインポートパックをダウンロードしなおして遊べるようにしました)

ちなみに、前作はサクセスモードといいますか、セットリストを構成してライブを行い、成功すると生活が良くなってゆくモードがありました。
煩わしいと思うかもしれませんが——これってあまり好きじゃない曲やアレンジが好きになれない曲でもこなしているうちに好きになれるというモードでもありました。
ライブは三曲連続(スコアが一定以上ならアンコールもあり)で失敗できないということで、簡単なアレンジでも緊張感がありました。

そんなサクセスモードは今作ではなくなってしまいました。これってかなりの改悪のような気がするんですけども……。
今作では新たにセッションモードができました。
これは他のバンドメンバーのリズムや指定のスケールに合わせて適当に弾くだけで勝手に盛り上がったり盛り下がってくれるというモードです。
ちょっとやってみたけどいまいち……よく解らない。もうちょっとやってみないと解らないですかねえ。

そして一番肝心な今回の収録曲ですが——うーん、アレンジも含めて今のところいまいち好きになれない。
いやー多分好きになる動機がないということなのかな。サクセスモードがなくなっちゃったことで。
原曲に近づくのはいいことだと思うのですが、 Hotei (布袋寅泰)の Thrill (エガちゃんのテーマ呼ばわりされている曲)とか延々と F5 のバッキングを座って弾くのはつらいです。しんどいです。
今回の日本語版では、 B'z の Ultra soul が収録されていることは話題ですが、 Hotei 曲は全部 DLC であります。音ゲーというやつは曲のライセンス料がすんごいしんどくて、あれだけ爆売れした Rockband シリーズでさえライセンス料が嵩んだことで台所は火の車、遂にはシリーズを継続できなくなりました。(北米の事情で、日本はどうか知らないけど)
ですので音ゲーに関しては、 DLC にしないといけないという事情も鑑みて温かく接してあげましょう。

各曲のチューニングも複雑になりました。曲毎に微妙なチューニングを要求されることはありますが、今作では頻度が上がり、それも少し高めとか少し低めとか全フラットとかでチューニングする必要があります。
チューニングというのは、弦の伸縮で音が狂うのを補正する作業であります。しかしながらテクニックとして変則的なチューニングをしておく場合があります。解放弦の音を6 弦(ギターを構えたときに一番上の弦)から順に EGBDAE と鳴る場合を "E スタンダード" と呼ぶとしましょう。これが普通です。
例えば 6 弦(一番太い弦)を D にして DGBDAE とか。これを "D ドロップ" と呼び、特定のキーの曲を弾くのを楽にしてくれます。

チューナーがまともならそれも気にならないのですが、今回チューナーの出来がどうも謎で、どう考えても合ってるのに合ってないと判定されて再度チューニングさせられ、その結果がどうもおかしいと思いつつもプレイが始まってミスを連発するというような事故です。
それと、あまりヘタった弦(古くなって音の伸びが悪くなってるような場合)のことを考慮しておらず、ロングトーンを正しく維持できないとチューニングが合っているとは判定されません。チューニングが合ってないとプレイを開始できないため、延々とチューニングを続けるということもありました。(張り替えろって話ですが)

そういうわけでチューナーはなるべく早く直してくれ、弦は張り替えてくれということで。

個人的には前作のほうが好きなので、まず前作をプレイしてから今作を買うかどうか決めてもいいんじゃないかと思います。
付属のリアルトーンケーブルは使い回しできますよ。



2013年11月3日日曜日

Grand Theft Auto V(5)

今回もまた写真一枚ありゃしないエントリです。想像力を盛ってどうぞ。
スクリーンショット撮る機能はあるんで外に出せればいいのに……。
[Rockstar Social Club のアカウントとってゲーム内で撮れるフォト機能使って取り出しました。なんかゲームで見るより解像度低いし暗いのであんまり好きじゃないですが]

GTA シリーズは 3 からずっとやってますが、 今作 5 は最高傑作です。
案外、コンスタントに評価を伸ばして行くって難しいんですよ。実際 4 は進化したものの、色々な点でイマイチでした。
4 ではグラフィックスは(今からみるとひどく見劣りするものの)それまでよりは大幅にグレードアップしましたが操作感が前作までと変わらず、結局ゲーム性についてきてませんでした。特に新たに採用されたカバーアクションはアイスケースに飛び込んで写真を撮って twitter にポストするくらいかったるくて間抜けな自殺行為でありました。

5 ではこれまでの独特ののっぺりとした操作感を残しつつ、ストレスにならない程度まで改善が図られている感じがします。カバーアクションもかなり良くなりました。

今作では主人公は複数おり、任意のタイミングでザッピングしてそれぞれのストーリーを楽しむことができます。

ゲーム開始直後くらいは、正直言って、「ずいぶん真面目なゲームになっちゃったなぁ〜」と感じました。
昔はもっと、どちらかというとバカゲーに分類されるようなところが多かったのに一ヶ月で 8 億ドル稼ぐタイトルになるとこんなに真面目になっちゃうのかーというところです。
  • 主人公が真面目
  • ストーリーが深いっぽい
  • 車がすぐ爆発しない
  • 頭を撃っても頭から上が吹き飛んだりしない
  • AI がアホみたいに攻撃的じゃない
  • 街にならずものが溢れ、手の施しようがないほど抗争状態になったりしない
  • 追跡してきたパトカーが勝手に海に飛び込んで手配ランクが天井知らずに上がったりしない
(頭が吹き飛ぶのは 3 だけだったような気がしますが)
これまでの主人公ときたら独りもんか母親と同居、従兄弟くらいしか知り合いがいない密入国者と、過去も現在も未来もないような、良く言えば比較的身軽な立場の若者でした。
でも今作はまず一家の大黒柱。しかも腕利きの強盗だったのに仲間を裏切った後ろ暗い過去があるらしく、回想パートからドラマティックにタイトルに繋がります。
最初の主人公マイクは家族に問題を抱え、本人もキレやすい性格を矯正するためカウンセリング中だけど、豪邸に住み、金持ち。趣味はテニス。そしてゴルフ。

もう一人の主人公はギャングの手先として使われてる青年。学もないし貧乏で仕事も怪しいですが、根が真面目で向上心があり、環境が良ければずっとまっとうな人生を送っていそうな若者です。

暗殺ミッションをこなせば貧乏青年もバインウッドの映画スターの豪邸に住める!
プールとジャグジーを備えた豪邸で犬も飼えます
もう映画的ですよね。かなり真面目です。
妄想ミッションもありません。あるけど虐殺するのは宇宙人です。車も爆発しません。過剰に攻撃的な人物なんか周囲におりません。
……ですけどそんなのは最初だけでした。

ご安心あれ。
かつての強盗仲間トレバーの登場とともに物語は一変します。
こいつというのが、ダークナイトのジョーカーを彷彿とさせるようなサイコパス野郎でとにかく攻撃的。異常。
物語上、最初の主人公マイクが家族に「サイコパス!」となじられることがよくありますが、トレバーに比べたらマイクなんか全然真人間ですよ。
お楽しみください。大変なやつですから。その大変なやつはラスボスではなく、プレイヤーが操作する主人公なのです。
突然妄想ミッションも大復活。飛行機にも乗れるし部下もダーウィン賞級の馬鹿ばかり。
すげえ。これは歴代シリーズでも随一だぜ。

バインウッドから見るトスサントス中心部
あとは皆さん一番気にしているであろう、街のことです。
街はサンアンドレアスのほどちかくに浮かぶ島です。
南北に長く、グアムほどもある大きさでしょうか。南にあるロスサントスは西海岸っぽいのに、更に縦横無尽に高速道路が貫く風光明媚で退廃的な大都市。北部はアラモ海という巨大な湖を抱くブレイン郡です。
海に囲まれ、山地や高地に恵まれ、セスナでの飛行やパラグライダー、ツーリングやジェットスキー、果てはなんと素潜りして海底まで楽しめてしまいます。
巨大な工業港、鉄道駅、高層ビル群、山には天文台や採石所とランドマークも実に変化に富んでいます。

ロスサントスから山と砂漠のブレイン群へ
街は複雑で高密度でして、全体のマップはそうとう広いですから今作は道路地図を頭に入れるのを諦めてしまっています。
何せ立体交差が多いので、地図を見ても上手く走るのは難しい。あちこちにカーペイントショップはあるのですが、すんなり入れるようになるにはかなり下調べが必要ですね。
高速道路から空港へ。特徴的なランドマークが幾つも見えます。

そしてこの最高のエンターテインメントにはオンラインプレイもあります。
日本ではまだオフラインのみでして、 11/7 からスタート予定となっております。でも 4 のオンラインは既に最高に楽しかったですからね。オフィシャルに対人戦が実装されたのは PSP 版の GTA Vice City Stories からだったように記憶していますが、車や街を自由に使ったデスマッチができてとても楽しかったですけども、 4 では広大な街を自由に使えるようになり、車ばかりかヘリコプターなども使えるようになりました。
ゲーム性も殺伐としたデスマッチからフリーダムな散策と幅が広がり、ヘリでビルの屋上へ行ってスカイダイビング(パラシュートなし)に挑むなど。

それからあと一つだけ、今作の特徴的なゲーム性についてご紹介しておきましょう。
新要素は結構沢山ありますが、今作はなんたって主人公のうち二人が銀行強盗です。
銀行強盗とは銀行を襲って金品を巻き上げるお仕事ですが、僕らの常識で判断する限りその成功率は 10% 未満——よっぽどの後進国でない限り、首尾よく逃げたところでほぼ必ず足がつく、失敗する犯罪の代名詞であります。
にも関わらず銀行強盗で財を成すとか、職業として成立させるとか、映画の中だけの話ですけれども、まぁこれはゲームです。
これはゲームですが、彼らはプロらしく手際もよく頭脳派で、しかも慎重であります。さすがに銀行よりは遥かに手薄そうなターゲットが中心となります(銀行よりもヤバそうな場合もありますが)。
本作での強盗は偵察・計画・準備・実行・反省のサイクルで成り立っており、プレイヤーは強盗案件をコーディネートしてうまく行くようにする必要があります。
偵察して、侵入経路、金目のもの、セキュリティの手厚さ、逃走経路などを調べ上げ、計画では大胆な作戦と安全な作戦の二つの作戦から、ひとつの方針を選びます
作戦が決まったら必要な道具(多くは特殊な車や特殊な武器など)を揃え、必要な人材を選びます
下線を引いたところが実行前にプレイヤーが実際に行うことです。
強盗に必要な人材は、警察を攻撃するガンマン、一定時間セキュリティを無効化させるハッカー、車を運転するドライバーです。それぞれの技術は必要な分け前に比例して熟練しています。例えば 30 秒しかセキュリティを無効化できないハッカーでも、繰り返し依頼していると実力が上がっていきます。成長しても要求する分け前は増えません。なんと義理堅い世界でしょう。
(それ以外にも、ミッションで出会うキャラクターのうち何名かは強盗ミッションで使うこともできますよ)
いざ強盗を実行するときは普通のミッションと同じです。違いは逃走経路が決められていること、難易度や実入りが選んだメンバーによって左右されるところでしょうか。
襲撃が終わって首尾よく逃げ切ったら反省しましょう。
反省は別にシステムには含まれていないので、仲間の愚痴を聞きながらプレイヤーが勝手に反省すればよいです。

さぁ、いかがでしょうか。
遊び方は自由です。真面目にミッションをこなすのもよし、ただただ観光するもよし、犯罪者を捕まえるのも犯罪者になるも自由。犯罪もパパラッチから重武装した強盗犯まで幅が広いです。
ロスサントスでの生活を楽しみましょう。